浸透が進む一方のこのトレンドは、過去30年の出来事と相まって、ビジネスの考え方に大きな影響を与えています。企業は、企業倫理に意識して取り組む必要性や、成功を評価する尺度を収益性だけに求めるべきではないことを認識するようになってきています。その結果、「人、地球、利益」と呼ばれるトリプルボトムラインの考え方が導入されました。1994年にジョン・エルキントンが提唱した言葉で、企業は財務、社会、環境の3つのパフォーマンスを報告し、3つの異なる全く個別のボトムラインを作成するものです。Dow Jones Sustainability Index は、このトリプルボトムラインの概念に基づいてパフォーマンスを報告する企業の水準を開示しています。このタイプのパフォーマンス報告は、企業が生き残るためには利益を上げなければならないことを認めた上で、倫理的でサステナブルな事業活動を奨励するものです。これを採用している企業は、現在のところ大規模なグローバル企業ではないかもしれませんが、一定の流れはできています。